皆さんは、『怒る』と『叱る』の違いを、ご存知でしょうか?

子どもには、『怒る』より『叱る』ほうが良いように思いますよね。

では、どのような言葉で叱れば良いのでしょうか。

(以下、伊藤先生の「不登校ひきこもり解決ガイド」より抜粋し一部引用します)。

怒る・・・

相手が自分に悪い影響を与えたり、自分が指示した通りに

動いてくれなかったりした場合に、自分が腹を立てた事を相手にぶつける動作。

相手に自分の感情をぶつける事。

(例)

・なんで出来ないんだ!
・さっき教えたでしょう!
・親の言うことを聞きなさい!

叱る・・・相手が自分を含めて誰かに悪い影響を与えたり、自分が指示した通りに

動いてくれなかったりした場合に、相手をより良くしようと注意やアドバイスを

相手に伝える動作。優しく諭すように、子どもに分かるように伝えます。

そして、親が悲しむ怒り方を伝えます。

(例)

・なんで●●ちゃんは怒っていたと思う?

・もし、あなたがの立場だったら、どう思う?

・あの時、どうすれば良かったと思う?

 

特に、次のような言葉は、子どもの自尊心を傷つけますので、絶対に避けて下さい。

★人格を否定するような言葉

「お友達に意地悪をするなんて悪い子ね!」、「●●くんは乱暴だね!」

←叱るべきは、その子の行動です。「意地悪するなんていけないことよ」と

叱るべきです。子どもは「自分は悪い子」なのだと自己否定してしまいます。

 

★「いつも」「絶対」などの「永久言語」

「いつも、いつも、ごはんをこぼして!」、「必ず、失敗するじゃない」、

「絶対、宿題しないよね」、「みんな出来るのに、なんで出来ないの」。

←「たまたま」、「珍しく」、「時々」、「うっかり」、やわらかい言葉で叱ります。

 

★命令する言葉

×「出かけるから、さっさとおもちゃを片付けなさい!」

○「そろそろ出かけたいからおもちゃを片付けようか?」

決断出来ない子になってしまいます。親が先回りして、その行為を止めさせたり、

注意するのも「過干渉」です。

子どもに何かさせたい時は、出来るだけ「提案型」で伝える習慣をつけたいですね。

「自分で決めた」と感じさせる経験をのも指示待ちの子にしないための大事な方法。

また、「自分で決めた」ことのほうが約束は守れるものです。

 

★「脅す」言葉

×「そんなことすると、お友達に嫌われるよ」、「勉強しないと、将来、仕事が出来ない」

○「●●するとお友達と仲良く出来るよ」、「勉強が出来たら、●●もできて楽しいよ」

そんな夢と希望を与えられる注意の仕方がいいですね。

~引用終わり~

つまり「怒る」のは感情的な「怒り」。「叱る」のは、その先に相手が良くなるような愛情のある「想い」が込められています。

ちょっとした言い方の違いが積もりに積もって、子どもには不信感となってしまいます。

一度、子どもが不信感を持ってしまうと、親子関係の修復には時間がかかってしまいます。

 

そうなる前から、伊藤先生の子育て論を踏まえて、常日頃、意識して言葉がけを

していくことが大事ですね!

 

そして、愛情ある(子どもが感じられるような)言葉がけも大切ですね。