伊藤先生の子育て論も、7回目となりました。

現代ならではの問題と言いますか、寮にいる子の10人中9人は、

不登校・ひきこもりの子で、10人中1人が非行の子。10年20年前と真逆の比率です。

 

ほぼ全員と言える子たちは、入寮する前、昼夜逆転の生活習慣、

不登校になり、ひきこもりの生活となって、数日~数ヶ月や数年の月日を

過ごしていました。ご自宅では解決出来ない状態になって、

お困りの親御様が大勢いらっしゃいます。ご相談をうけると、涙される親御様も多く、

それだけ、解決出来ないお悩みに、親御様は、相当お困りだったことでしょう。

お子さんが入寮すると、昼夜逆転の生活習慣は、翌日から変わります。

昼夜逆転が出来ない環境ですし、お子さんたちは、自分で納得して入寮しているので、

昼夜逆転の生活を見直し、社会復帰、学業復帰のため、

朝型の生活習慣で、勉強したり、午後プログラムを過ごし、適度に動くことで

3食のご飯も美味しく食べることができ、充実した1日を過ごすことが出来ます。

その点も、全寮制の魅力の1つであり、強みとも言えます。

 

さて、伊藤先生は「昼夜逆転」と「ひきこもり」について、

どのようにおっしゃっているでしょう!

(以下、伊藤先生の「不登校ひきこもり解決ガイド」より抜粋し一部引用します)。

昼夜逆転を直そう」「朝、起こそう」とは考えないで下さい。

なぜ、不登校やひきこもりの子は、「昼夜逆転」することが多いのでしょうか?

不登校やひきこもりになる子は、感受性が強く、しかもまじめな子が多いのです。

そういう性格から、日中のちょっとした物音や外から聞こえる声などが、まるで

自分の不登校やひきこもりを責めているように感じてしまうのです。

ですから、日中に起きていると気疲れしてしまいます。逆に深夜は物静かなので

安心できるのです。このお子さんの心理・辛さをまず、理解してあげて下さい。

 

 

無理に昼夜逆転を治そうとするのではなく、お子さんのその気持ちに寄り添い、

過保護に接して、そしてお子さんが自分で回復するまで待ってあげて下さい。

親が「過保護」に接することで、昼夜逆転もおのずと治ってきますので、

まずは、「過保護」に接することを考えて下さい。

ひきこもりは、必ず原因があります。まずは、その原因を知ることです。

子どもの部屋に入れるようであれば、特に何かをするはないので、子どもと一緒の

空間にいて下さい。部屋に入って、子どもから「出て行け」と言われなければ、

そのまま1時間、その部屋に居続けてみて下さい。それを1ヶ月間続けて下さい。

部屋を出る時は、「また来るよ」と声かけをして下さい。

 

また、子どもの好きなお菓子やジュースなどを持って部屋に入ってみて下さい。

 

話が出来るようであれば、特にお子さんから返事はなくても、ご自分(親)の昔の

体験談などを話してみるといいでしょう。

特にご自分の親にされた嫌なことについて話すと、お子さんにも親御さんに対する

親近感が湧いてきます。学校の話や勉強の話などは避けて下さい。

 

子どもの部屋に入れない場合は、交換日記などで思いを伝えると良いでしょう。

書く内容は過干渉にならないように注意が必要です。返事がなくても続けて下さい。

いかがでしたでしょうか?伊藤先生の子育て論には、根底に「過保護」のすすめ

があります。それは、親御様が「愛情」をお子さんに伝え、お子さんが

理解出来ること。「愛されている」と自覚出来ると、お子さんは自信が持てます。

 

伊藤先生は、よく「家庭で解決出来るようであれば解決して欲しい」とおっしゃっています。

伊藤先生のアドバイスを活かしていただき、お子さんに接していただけたらと

思います。それでも難しい場合には、ぜひ、弊社に相談いただき(アウトリーチの

有効性を実感いただき)、お子さんの生活習慣を改善させ、不登校・ひきこもりから

社会復帰・学業復帰まで、お手伝いさせていただけたらと思います。

親御さまだけで悩まず、とにかく様々な解決パターンがありますので、

お気軽にご相談くださいね。

 

昼夜逆転・不登校の問題を解決し、お子さん自身が将来の目標を持つことが出来て、

自立(自律)出来るようになるまで、お手伝いさせていただきたいと思います!

 

 

★福祉分野における【アウトリーチ】とは・・・

アウトリーチ(Outreach)は直訳すると「外に手を伸ばす」こと。

福祉分野では「支援が必要であるにもかかわらず届いていない人に対し、

行政や支援機関などが積極的に働きかけて情報・支援を届けるプロセス」のことを言う。