伊藤幸弘塾では、毎月のように卒寮式が行われています。入寮する生徒も不定期ですが卒寮式も不定期です。「もう大丈夫!社会復帰出来たね!」と塾長から太鼓判を押されるようになった時、晴れて卒寮式を迎えることが出来ます。

生徒たちは、入寮後、たいていは3ヶ月間を目標して、自立し社会復帰出来るように頑張っていますが、中には1年以上いる子もいるのもいます。それは、子どもたち、それぞれの育ちのペースの違いに他なりません。期間で卒寮が決まるのでなく、あくまで「育ち」が大切だと考えています。

卒寮式は、親御さんに参加いただいて、お子さんの成長した姿をご覧いただいて、これからの生活に向けたメッセージもいただいております。それは、お子さんの卒寮後に自立した生活を送り続ける上での「宣言」を受けて、親御さんからの心温まる言葉により親子関係の修復や問題解決を意味し、未来に向けた親子関係の構築にもつながっていくでしょう。

 

生徒たちの前で、この日、卒寮を迎えたT君が立ち、近くでは、塾長、寮長、お母様が見守っています。

塾長より、立派に成長した証である「表彰状」を受け取り、感無量のT君。

実に誇らしい姿です。

ラストはイベント恒例の胴上げ。「T君、これからも頑張ってね!」と、みんなで応援する気持ちで胴上げしていました。子どもたちもT君も、そしてスタッフも笑顔で溢れています。

卒寮式後も名残りは尽きない様子でした。ふざけあっていると、遂にお別れの瞬間が訪れました。

「ありがとう」や「さようなら」が行き交う心温まる卒寮式。友情の深さを実感出来るのも、全寮制の濃密な時間があったからこそ経験出来たのだと思います。

常に20人以上の大人数の寮だからこそ、気の合う友人が出来やすいという環境なのでしょう。

今の時代、「別れ」と言っても今生のお別れという訳ではありません。卒寮後もSNSでつながって付き合いを続けることが出来るでしょうし、またフリースクールに遊びに来ることも出来ますので、思春期の多感な時期に共に過ごした日々、それぞれが心に刻みながら、フリースクールで培った友情を大切にしていて欲しいと願っています。